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INTERVIEW

「大人ってこんなもんか」教師に否定される高校3年生の自分で決めた生き方

前田麻衣
前田麻衣
SERVICE Cool!! 2018.03.26

 

「大学は行かずに映画制作会社を起業します」

そう話す彼らは18歳の高校3年生。今年の春に高校を卒業すると共に映画制作会社を起業をする。まわりの友達のほとんどが大学進学し、教師たちからは「いい大学に行け」と諭されるなか、彼らは起業資金集めにヒッチハイクをしながら全国を津々浦々。すべては自分たちの人生を駆け抜けるために。

世界共通の文化である映画に革新を起こすため、彼らは起業と共にあるHATSUを準備中でもあります。

今回はそんな大人顔負けの若者として、鈴木麗輝(すずきれいき)さんと今野真二(こんのしんじ)さんにお話をお伺いしました。

 

自主制作映画専門の配信メディア


鈴木麗輝さん(左)と今野真二さん(右)

需要と供給に可能性を感じた

稲沼:本日は宜しくお願いします。

鈴木麗輝さん(以下、鈴木):はい、宜しくお願いします!

稲沼:なんかもう雰囲気がかなり落ち着いてますよね・・18歳には見えないです・・。

鈴木:ありがとうございます、よく言われます(笑)。

稲沼:やっぱり!

それではさっそく。僕自身観たことがないのですが、自主制作映画って具体的になんでしょう?

鈴木:大手の制作会社が付いていない作品を自主制作映画と呼んでいます。映画館で上映されているのは商業映画ですね。正直どっちにも良さがあります!

稲沼:なるほど。では今回のHATSUである「自主制作映画の配信メディア」をつくろうと考えたきっかけは?

鈴木:知らない人が多いのですが、実は日本って自主制作映画が多いんです。なのに、それを発表できる場が少ない。

いざ映画を作って映画館で上映したくても、そんな簡単なことでもないので、行き着く先はYouTubeなんです。でも、YouTubeで映画ってみないですよね?なので結局再生回数も伸びにくいし、良い作品だとしても見つけてもらえる可能性が低いのが現状

稲沼:それは知らなかったです!

鈴木:その反面、自主制作映画好きも案外いるんです。そこに需要と供給を感じて、メディアを作ったら多くの人から喜ばれるんじゃないかなと。

この配信メディアで自主制作映画を見る人が増えて、結果映画を作りたいと思う人も増えてほしいなと思っています。

稲沼:なるほど。自主制作映画版YouTubeになるようなイメージでしょうか?

鈴木:とはまた違って、僕たちのメディアは月額制でやろうとしています。YouTubeみたいに無料だと、なんの意見もなしに低評価をつける人が増えるのは、メディアとしても制作側にもよくないと思ってのやり方です。

 

映画好きは多いが、自主制作映画となると圧倒的に情報が少ない。その部分にフォーカスし、いち早く需要と供給の可能性に気付いたのは高校生3年・18歳の彼ら。

分母の多すぎる枠(映画好き)でも、もうひとつ段階を掘れば、新しい需要と供給(自主制作映画)があるのかも?

資金集めのため、ヒッチハイクで仙台から大阪まで駆け巡る。

「あ、誰でも映画監督になれるじゃん」

今回のメディアの準備と共に、4月に起業をする彼ら。その前身である自主制作映画団体を高校2年生で立ち上げ、メディア運営者以前に彼らも映画を作り出す人でもあります。

稲沼:鈴木さんはいつから映画監督を目指すように?

鈴木7歳からですね。

稲沼:はやい。。!どんなきっかけが?

鈴木:ぼくの祖父が映画が好きな人で。小さい頃から映画館に連れていってくれていたんです。それで7歳の誕生日のときに買ってもらった子供用のケータイで、なにかと動画を撮っていたんです。100円ショップで買った水鉄砲とか道具にして(笑)

稲沼:へぇー!この時代の生まれだからこそですね。

鈴木:今思えばそうですね!そうやって遊んでいる時ふいに、「あぁ、だれでも映画監督になれるじゃん!」と子供ながらに思ったんです。その後は一直線に、中学時代では放送部に入ってそこでも映像を撮り、高校に入学して今の映画制作団体を立ち上げて、今に至ります。

稲沼:ほぉ・・!まさに映画にまっしぐら。ですが、なにか寄り道はなかったんですか?

鈴木:・・じつはディズニーランドで働いてみたい時期がありました!中学2年のときですね・・(笑)

稲沼:おぉー、王道の夢の国!なんかでも逆に安心しました僕は(笑)


祖父から女性への接し方も教わったと言う。(当時3歳)

映画業界に新しい波を

鈴木僕、30歳までにアカデミー賞をとりたいんです。

稲沼:素晴らしい。ただ映画監督って、年齢層が高い気がするんですが?

鈴木:そうですね。最近やっと若手でも評価される時代になってきています。有名な方だったら「ララランド」の監督も30代で史上最少のアカデミー賞監督です。

稲沼:なるほど。

鈴木:映画業界は上に行くまでにかなり時間がかかります。今の状況だとまずは助監督から入るしかなくて、自分の作品がやっと作れるようになる頃には50代に結局なるんです。でもぼくはそのシステムをぶち壊したいしたいと思っています。そのためにも30歳までにアカデミー賞が目標です。

稲沼:素敵です。応援しています!


資金調達金の節約のために、渋谷から銀座の距離なら余裕で歩きます。と笑顔で語る。

「大人ってこんなもんか」

稲沼:今の団体を法人化されることに、なにか理由はあったのでしょうか?

鈴木:信頼性が高まるのが一番大きいですね。法人からは個人事業主というよりも、仕事がもらいやすくなることを狙っています。あと若い時から苦労するために。今のうちから大きい困難を乗り越えていた方が、絶対に有利だと思っているので、責任感を増そうと法人化しました。

稲沼:なるほど!しっかりとした法人化する理由があるんですね。

・・あのちょっと聞きにくい部分なんですが、「高校生」という名の世間の批判的な目を感じることはありましたか?

鈴木:そうですね。映画団体を立ち上げた時も先生陣からめっちゃ批判されました。

稲沼:やっぱりありましたか。

鈴木:高校の先生達からは「そんなことしてないで勉強しろ」とか「いい大学いけ」って。でも、そのあと新聞に自分たちが取り上げられたときに手のひら返して「お前らよくやったな!」って。もうそのとき「大人ってこんなもんか」って思っちゃいました。さすがに。

そういう「高校生だから」とかいうくくりを気にして批判してくる人こそすぐに手のひら返すんだなと。


今回のヒッチハイクも「今すぐ戻らないと退学にする」と言われたそう。

 

SNSの普及によって、誰でも世界中の情報にふれることができ、誰でも発信者になることができるいま。

教育者は「いい大学」に行くことが必ずしも「いい人生」に繋がると信じているのか、はたまた大学進学率という高校の成績に無我夢中なのか。

大学は行かずに映画制作会社を起業します」と胸を張って言う彼らはいま、とても輝いていると私は感じます。

映画業界に新しい波を経たせようとしている彼らに注目です。

 

【詳細情報】
REIKI FILMS
HP:https://reiki-films.jimdo.com/
鈴木さんTwitter:@Reiki Suzuki

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この記事を書いた人
前田麻衣
前田麻衣移動する同棲生活
フリーライター。 元旅行会社勤務。すきなものは旅はもちろん、映画とバウムクーヘンです。 ふだんは移動しながら同棲生活をしています。
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